asagi diary

浅葱色が好きな筆者が、夢中になる絵本や小説のこと日常で気になったことを発信する雑記ブログ

あたたかい気持ちになりたい人は、ぜひ読んで。「この嘘がばれないうちに 」川口俊和さんは最高です。

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 前作「コーヒーが冷めないうちに」を読み終えてから、すぐにその続編がある事を知り、もう居ても立っても居られなくなりました。 

 

 あぁ、なんて素敵な話の続きを描く作者なんだろうと、感動に入り浸っています。もちろん一気読みしました。

 今回は、もう泣かないだろうと高を括って読み始めたのですが、最初から最後まで泣きっぱなしでした。ですので、ハンカチとティッシュのご用意を。

 

  みなさんは、嘘はついた事がありますか?その嘘は、自分を守るための嘘ですか?人のためについた嘘ですか?

 優しい嘘だったら、それは素敵ですね。人を思いやれるという事ですから。

 

 この作品は、4話構成になっています。どれも泣けますが、私のお気に入りは〝第1話の「親友」22年前に亡くなった親友に会いに行く男の話〟です。この第1話を、ご紹介したいと思います。

 そしてこれらの4話を通して、闇を抱えている数さんの気持ちが変わっていく事柄にも、なお一層泣けますよ。

 最後まで感動すること間違いなし!です。

 

 第1話「親友」

 神保町にある喫茶店「フニクリフニクラ」は、過去に戻れる不思議な喫茶店。

 千葉剛太郎は、娘の遥に22年間嘘をついてきたのです。

 神谷秀一と剛太郎は、7年前この喫茶店で再開しました。剛太郎は当日社長で豪遊してましたが、知人の会社の連帯保証人になった事で、無一文の路上生活者になっていました。

 お金がなくなると、まわりにいた取り巻きはみんな手の平を返したように離れていきました。そんな剛太郎に、この喫茶店で「俺の店で働けばいい」と助けてくれたのが、秀一だったのです。

 しかし秀一は妻と共に一年後、交通事故で亡くなってしまうのです。残された娘、遥を剛太郎が育てました。

 そしてついにその遥が、結婚する日が近づいてきました。剛太郎は、嘘を今まで打ち明ける事ができないと共に、親友の秀一に後ろめたい思いがあるのでした。そして、今があるのは秀一のおかげだとも。

 

 そこで、剛太郎は秀一に会いに、ビデオカメラを持って22年前の過去に戻ることにしました。

 「未来の秀一に頼まれて、22年前の秀一に結婚スピーチをするように言われて来たんだ。」と、過去の秀一に優しい嘘をついて...。

 

 でも、この優しい嘘は最初から秀一に見破られていたのでした。そして現在に帰る前に、秀一が剛太郎に言った言葉とは?あなたは知りたくありませんか?

 

  なんて素敵な親友なのでしょう!秀一が伝えた言葉は、剛太郎の気持ちを救います。読み手の私は胸がギューッとなって、あたたかい気持ちになれて号泣しました。

 さすが親友!何を悩んでいて、ここに現れたのかもお見通しなんですね。自分のために、親友が優しい嘘をついている事も!

 

 私はこんな考えを、思いつきません。第2話も第3.4話もそうなのです。本当に相手のことを思いやれば、この様な言葉が出るんだなーと、こういう考え方をするんだなと感心しきりでした。

 読んでいた私も、何だか胸のつかえがとれた感じがしました!

 あー、そんな相手を思いやれる素敵な人になりたい。

 

まとめ

 前作に続いて、本作も更に夢中になって読みました。前作の謎?というか、わからなかった部分も本作で判明するので、ワクワクがとまりません。

 そして、最後の最後は良かったなーと思いました。

 これを読まない手はありませんよ!知らないなんて、もったいないです!

 

 本作のもととなった舞台、1110プロデュース公演「コーヒーが冷めないうちに」で、第10回杉並演劇祭大賞を受賞。小説デビュー作の「コーヒーが冷めないうちに」は、2017年本屋大賞にノミネートされました。